2018/01/10

ルイス・ブニュエルを描く長編アニメ映画『Buñuel en el laberinto de las tortugas』、スペインにて2018年公開予定

 明けまして2018年。私のツィッターの過去のつぶやきを読み返していたら、とあるスペイン長編アニメーション映画の制作発表記事が目に入りました。

▼当時のツィートやRTを並べると、こんな感じ。上の方から新しい順に並べています。2016年4月の出来事です。


 要するに、スペインにて、フェルミン・ソリス氏による漫画『Buñuel en el laberinto de las tortugas(亀の迷路の中のブニュエル、出版社の紹介ページは→こちら)』を、2013年にジブリ美術館の配給により日本で公開された『しわ(日本版公式サイトは→こちら)』のプロデューサーであるマヌエル・クリストバル氏によるプロデュースで、『ジャングル・ブック』や『ナルニア国物語』の視覚効果に関わった(参照元:→こちら)Salvador Simó (サルバドール・シモ)氏が監督(DIRECTOR)となり、2011年のラテンビート映画祭他で上映された『チコとリタ』の共同監督を務めたManolo Galiana(マノロ・ガリアナ)氏が動画監督(Director de Animación)を務めるという長編アニメ映画制作プロジェクトの発表があり、それは2018年春公開予定というアナウンスがあったのです。


     *  *  *


 そして2018年到来。プロデューサーのマヌエル・クリストバル氏の昨年暮れのツィートによると、本当に今年、公開される模様です。公開日は今の所明記されていませんが…。


▼この映画の公式ツィッター「Buñuel en Laberinto」には、メイキング動画を紹介するツィートも。2年前の制作発表時から、かなり絵柄が変わりました。描線も色づかいも繊細な作風ですね。



▼制作会社「The Glow Animation Studio」のサイトのtopページにも映画のサンプル動画が。
Bunuel_the_glow_animation.jpg


作品紹介のページには、ポスターとあらすじ、そして公式サイトのurl。

1930, Paris, the film The Golden Age is a scandal and Luis Buñuel, who thought he was destined to be the star of surrealism, is left with nothing. He is offered a documentary project on one of the poorest places in Spain, Las Hurdes, but he has no money.

His friend the sculptor Ramón Acín buys a lottery ticket while jokingly promising to finance the film with it. He wins and keeps his promise.

The harshness of Las Hurdes and the extreme misery of its people affect Buñuel deeply. Reality, dreams, memories of his childhood and of Salvador Dalí intermingle in his mind, endangering the production and his friendship with Ramón. From there will emerge the Buñuel of the future.

But what is left on the way? How much does that step cost?

(拙訳)
1930年、パリ。映画『黄金時代』はスキャンダルであり、シュルレアリスムのスターになる運命にあると思っていたルイス・ブニュエルには何も残されていない。彼は、スペインで最も貧しい地域の一つである、ラス・ウルデスについてのドキュメンタリープロジェクトに誘われたが、お金がない。

友達で彫刻家のラモン・アシンは、冗談めかして映画の融資に当選金を充てる約束をしながら、宝くじを買う。ラモンの宝くじは当選し、彼は約束を守る。

ラス・ウルデスの過酷さと、その地に暮らす人々の極度の窮乏は、ブニュエルに深い影響を及ぼす。現実、夢、子供時代やサルバドール・ダリの思い出が、映画制作やラモンとの友情を危険にさらしつつ、彼の心の中で混ざる。

しかし、その途中で何が残るだろうか?その歩みにはどれだけのコストを要するだろうか?

Bunuel_pelicula_cartel.jpg


公式サイトには今の所、2018という数字と英題、スタッフリスト、そして協賛会社一覧の表記のみ…。
Bunuel_pelicula_web.jpg
 今後どのようなコンテンツが加わるのか、楽しみです。この映画が公開されるのは、そして、日本で拝見出来る日がいつになるのか分かりませんが、その日を楽しみに待ちつつ、更に色々と調べていきたいと思いました。


(最終更新日:2018年1月20日)